introduction
エイトビット株式会社の理念の象徴とも呼べるのが、エンジニアに対する充実した研修制度です。
入社後に行われる【IT基礎研修】で基礎的な知識とスキルを身に付け、実務を経験したあとに自社で本番環境を用意して行われる【2次研修】でスキルアップとリスキリングを後押しします。
今回は、エイトビットの研修施設「ITスターカレッジ」で、4名の講師にインタビューを行い、研修に対する想いを語っていただきました。
TALK MEMBER
Tech academia Div. 課長
磯部 正憲
Tech academia Div. 係長
矢野 達也
Tech academia Div.
岡安 裕二
Tech academia Div.
金政 直緒
さまざまなバックグランドがある4人の講師たち
まずは、自己紹介をお願いします。趣味も、よければ教えてください。
専門学校卒業後、外資系企業の総合職として働いていました。パソコンを使う機会が多く、仕事をしながら『自分が毎日使っているシステムはどのような人が作っているのだろう?』と興味を持ちました。エンジニアという仕事について調べているうちに、どうしても自分でやってみたくなり、25歳のときに思い切って転職しました。若かったこともあり、怖さはありませんでしたね。
エンジニアとしては、インフラ、ネットワーク、クラウド(AWS)などを経験したのち、上流工程にも携わりました。これまでのエンジニアとしての経験を評価していただき、講師のマネジメント職に就くことになりました。
マネジメントの立場からエンジニアの教育にも携わり、「自分の経験を活かして人を成長させる」ということに大きなやりがいを感じました。これが人生の分岐点だったと思います。現在では研修方針の策定、カリキュラムの構築、学習コンテンツの制作などさまざまなことに取り組んでいます。
趣味はサーフィンかな。親戚にサーファーがいたので、まんまと引き込まれました(笑)。休日は千葉の海岸で波に乗っています。
昔からパソコンをいじるのが好きだったのですが、学校卒業後に入社したのは地方のセメント会社でした。工場でオペレーターとして働きながら、あくまでも趣味として、仕事終わりや休日にプログラミングをするという生活でした。セメント会社の仕事にはやりがいを感じていたのですが、未経験からエンジニアの仕事にチャレンジしてみたいと考え、入社しました。
入社して数年間は主にC#のプログラマーとしてプロジェクトに参画していましたが、磯部さんから「講師をやってみないか?」とお声がけしていただきました。かつての自分と同じように実務未経験からプログラマーを目指す人を指導する仕事は面白そうだと感じたことと、数年前に新卒の入社研修のときだけ、講師をした経験もあり、プログラマーから講師へのジョブチェンジしたという経緯です。
趣味は、最近はバイクに熱中していて、よく走りに行っています。最近、2台目を買ってしまいました。実は1台目のバイクは、矢野先生からいただいたんです(笑)。
そう。社内にバイク仲間を増やそうと画策しています(笑)。
私は、新卒で営業の仕事をやっていました。営業は面白かったのですが、モノやサービスを売るのではなく、どこでも通用する確かな技術を身に付けたいと考え、そこからIT系の仕事を志しました。当時はあまり知識もなかったので『やるんだったら、システム開発かプログラマーだな』みたいな漠然とした認識でした。
未経験者を募集していたIT会社に入社して研修を受けたのですが、その後のキャリアは少し変わっています。エンジニアの研修を受けてプロジェクトに出るのではなく、私が講師として人に教えることになりました。時にはプロジェクトに入ることもあったのですが、講師の仕事のウエイトの方が大きかったですね。
その後はしばらくフリーランスのエンジニアとしてプログラミングをしていたのですが、磯部さんから「講師としてより良い教育環境を作りたんだけど、矢野さんの知識や経験を活かしてもらえないか?」と話を頂き、入社を決めました。
私は昔から音楽が大好きで、音楽の専門学校でドラムを専攻していました。卒業後はリハーサルスタジオで接客や楽器のメンテナンスをしていたのですが、このまま音楽の仕事を続けていくことを少し不安に感じていました。音楽は趣味としてとっておき、全く別の仕事をしようと考えるようになったんです。それで未経験でIT業界に転職を。エイトビットの研修生メンバーとスタートは同じです。
もともとITには興味があったの?
はい。知識はなかったのですが、自身で色々調べてみました。「楽しそう!」と感じITエンジニアに転職をしました。プログラミングに関してはぜんぜん詳しくなかったんですよ。
入社したIT企業では、ネットワークエンジニアとしてプロジェクトをこなしていました。仕事は面白かったのですが、会社の雰囲気が自分に合わなくて。働きながら転職活動をしていました。そんなときに出会ったのがエイトビットでした。
入社後はネットワークの運用や保守といった業務に従事していましたが、「ネットワーク系に強い講師が欲しい」という意見が講師陣から上がり、私にお声をかけて頂きました。自分と同じように未経験からエンジニアを目指す人、エンジニアとしてさらに成長しようとする人を支える仕事はきっとやりがいがあるだろうと考え、講師になることを決めました。
趣味はやっぱり音楽。今でも楽器をいじるのが大好きで、休みの日はスタジオを借りてドラム叩いてます。セッションすることもありますよ。
セッションですか。
はい、矢野先生がギターを弾くので、一緒に(笑)。
矢野先生、多趣味ですね!
はい(笑)。
教育を通じたエンジニアとの向き合い方
皆さん、未経験からのエンジニアデビューなのですね。
講師陣は全員がそうですね。しかし、それをネガティブに捉えたことはありません。
さまざまな仕事を経験してから講師になった自分たちだからこそ、価値のある学びを提供できると考えています。
昔はエイトビットのように充実した研修を行っている会社もなかったので、知識やスキルを習得するのにかなり苦労しました。
だからこそ、エンジニアになるための勉強のコツやノウハウが講師全員に蓄積しています。
研修を受けている方の中には、私と同じように「どうしてもIT系の仕事がしたくて、思い切って会社を辞めました」という人も多くいます。
私も同じ決断をしたことがあるので、そこに至るまでの不安やプレッシャーは理解できます。
自分と同じような背景がある方がいると、どうしても気になるよね。
そうなんですよ。決して特別扱いはしませんが、かつての自分が目の前にいるような気持ちになりますね。
僕は決して要領が良いタイプではなくて、言語を覚えたりするのにかなり苦労しました。だからこそ、途中でつまづいてしまう気持ちが分かりますし、その方にとってどこが難しいのかなんとなく理解できます。それが自分の強みになっていると感じますね。
私はファーストキャリアが営業職ですが、あまりハンデに感じたことはないですね。
自信がなさそうな研修生に「私も未経験からエンジニアになったんですよ」と声をかけることがあるのですが、苦労して営業からエンジニアになった人間が言うので、言葉の重みが違うのではないでしょうか(笑)。
声かけのお話がありましたが、エンジニアの方とはどのようにコミュニケーションをとっているのでしょうか。
何気ない会話は重視していますね。質問されたら答えるだけではなくて、こちらから声をかけることを意識しています。
2次研修を受ける方の中には「新人ではないのだから質問し過ぎてはいけない」と考えてしまう方もいるので、特に気を付けています。分からないことをそのままにしておくと、成長することはできませんので、遠慮なく質問してもらえる環境を心がけています。
休み時間には世間話をしたりしますね。研修に必要なことしか話さないのは寂しいですから。
休憩中の会話もすごく大切。ちょっとした立ち話が関係を円滑にすることもあるからね。
たしかに、無駄話から距離が縮まることもありますね。
講師という立場ではありますが、同じエイトビットの仲間ですし、必要以上に堅苦しくならないように意識しています。
丁寧にコミュニケーションをとるほど、その方の考え、想いが見えてくる。それぞれ効果的な指導方法も変わってきますからね。
たしかにひとりひとり、ぜんぜん違ってきますよね。
それぞれの考え、想いが違う方々が、エンジニアとして成長していく姿を間近で見られるのは、講師という仕事の醍醐味ですね。
エンジニアとの関係性、距離感を大切にしています。
私の役割はプログラミングに興味を持ってもらい、プログラミングを好きになってもらうこと。
分からないことをそのままにしておくのは、エンジニアとして非常にまずいですから。研修は乗り越えられたとしても、プロジェクトでは壁にぶつかってしまいます。そうならないためにも、研修生が安心して質問するための土台となる関係性づくりが非常に重要なのではないでしょうか。
講師の仕事のやりがいと難しさ
講師の仕事でやりがいに感じていることを教えてください。
自分が担当している研修を通じて成長していく瞬間に立ち会えるのは、プレッシャーも大きいのですが、本当にやりがいを感じています。
私はIT基礎研修も2次研修も担当していますが、どちらもやる気のある方が多いので、講師としても気合が入ります。
2次研修を受けている方は、休み時間にお互いが勉強していることを教え合ったりもしていて。
そう。資格の取得を目指している方は特にすごいよね。特定の資格を取れば昇給の対象になりますから、モチベーションが違います。人生をより良いものにしようと努力している方から、講師も刺激を受けることが多い。
私はコードの書き方や、仕事の理解の方法などに驚かされることがあるんですよ。
「こんなやり方もあるのか!」と。
実務経験は浅いのですが、固定観念にとらわれておらず、発想も非常に柔軟です。
そうだね。エイトビットには「個人と組織の成長における持続可能性を高める」というビジョンがあります。
このビジョンを実現できるかどうかは、エンジニアと講師にかかっていると考えています。
講師は研修を通じてエンジニアの成長を促進し、成長したエンジニアは会社の成長に貢献します。
ですから、エンジニアと一緒に会社の成長に貢献できることが、講師という仕事のやりがいであり、大きな魅力だと私は思うんですよね。
逆に、講師の仕事で難しさを感じることはありますか?
自分ではちゃんと説明したつもりなのに、ちゃんと伝わっていないということは珍しくありません。
それはありますよね。講師になりたての頃は「自分の伝え方が悪かったんだ」と落ち込みましたが、今では「これは教えがいがある」と前向きに捉えられるようになりましたね。
ITの知識がほとんどないIT基礎研修の研修生だけではなく、プロジェクト経験がある方が参加する2次研修でもうまく伝わらないことは珍しくありません。
ここにいる全員が同じ経験をしているはずです。
丁寧に説明しても、説明の中に出てくる言葉の意味を知らなければ伝わるわけがありません。
だから専門用語ではなくわかりやすい言葉を使って説明するなど、試行錯誤しながら日々向き合っています。
よく分かります。
特に2次研修の参加者は「もっと自分のスキルを高めたい」という強い気持ちで研修に臨んでいるので、ひとりひとりに向き合って真摯に応えなければいけない。
そう。2次研修を受ける方研修生の場合は、どんなプロジェクトでどのような業務を経験してきたかによって、かなりレベルは変わる。
そのレベルの差を縮めるのも自分たち講師の役割だと考えています。
「他のエンジニアの方がレベルが高い!」って周りの方と比べてしまう方もいますね。
でも、それは本人のせいじゃない。
この「ITスターカレッジ」に帰ってきたら、安心してリスキリングできる。
「焦らずにこの研修で追いつきましょう」という場にしていかないとね。
それがエイトビットの理念であり、カルチャーだから。